第1回四国山岳交流会

 午前8時30分の別子山村の筏津での待ち合わせ時刻より少し早く到着して、あたりをうろうろしながら朝の川の空気を吸っていい気持ちになっていた。
今日は高知県と愛媛県の県境の三ツ森峠で行われる第1回の四国山岳交流会の協賛として参加するため早起きで愛媛県に入った。

 しばらくして主催者である大川村の方々が到着、4台の軽自動車には大きな鍋やポリタンクなど気になるものが満載されている。
朝の挨拶をし、三森峠までの道を急ぐ。もう交流会の参加者の方たちは山を登り始めているらしい。

 少し広い視界の開けた峠に到着すると、いっせいに荷物を降ろし、大きな鍋が素早くセッティングされる。今日の交流会の目玉のイノシシ汁を作るのだそうだ。
鍋に水を張り具を入れて煮込みはじめていると、早速参加者の一番乗りの方が到着された。受付の机やテントを張っていると「おはようございますー」と次々に元気な声が聞こえてくる。

 山岳交流会という言葉から、いったいどんなことをするのだろう?山岳というからには山を専門にする方ばかりの集いであろうか?と少し気後れしていたのだが、どうやら違ったようで、秋の山々を満喫して良い空気を吸いながら山が好きな人たちが集ってのちょっとしたお祭り・・そんな雰囲気が峠には溢れていた。

 本日の参加者は50名以上、四国中から集まった人で小さな峠があっという間にいっぱいになる。
落ち葉の混じった緑の林道の上に座り込んで出来上がったイノシシ汁を片手にビールを飲む人も、特製のドウザンイチゴウイスキーとやらを振舞っている方も。普段の山登りではすれ違いに挨拶を交わすだけだが今日は違う、それぞれの車座で最近登った山のこと、見た花のこと興味深げな話があちこちから聞こえてくる。

 ひとしきり盛り上がった後は、時間と体力の許す範囲でそれぞれ気の向くままに山へ向かう。カラミで三森山(1430m)へ登る方、平家平を越えて冠山(1732m)へ縦走される方、知り合った同士で林道を散策して自然観察会をされている方もあった。

 三森峠はそこから通じる山々への主要な分岐点だと言う、しかし私には、そこに通じるたくさんの道から、それぞれの思いを胸に人が集まる出会いの場のようにも見えた。
今日もイベント参加以外の登山中の方も峠を通って行った、その度に振舞われる暖かいお汁や互いに交わす言葉と皆さんの屈託のない笑顔は、今日の澄みきった秋晴れの空のような透明感があったような気がする。

 最後に、この気持ちのいい山岳交流会にお誘いいただいた大川村の実行委員の方々に心からお礼を申し上げます。
あと、気になるイノシシ汁の味は・・?皆さんも来年参加して是非食べてみてください癖になります。


稲毛 晶